~袖ボタンのスタイルの話~ vol.1
|リフォーム新連載スタート【J.BLOG】
今の時代主流なのは4つ釦。
4つのボタンを密接に並べた仕様、
英国の正統的なスーツに多く見られる為、
世界共通のスタンダードと言って良いでしょう。
きっちり4つの釦が整然と並び袖の開きの長さもあるので、
重厚でフォーマルな印象になります。
この重厚/フォーマルな印象を
更に強調したものがよく知られた5つ釦です。
軍服と礼服の歴史的な繋がりを考えれば納得のディテイルです。
こうなるともはや服のデザインの一部ですね。
スーツよりも、カジュアルでスポーティなジャケットに多い3つ釦。
釦が1つ少ないだけで、想像以上に軽快な印象になります。
本開きにして袖を捲って着こなす夏のジャケット等にピッタリです。
また、最近多いナイロンやポリエステルの機能性素材を使ったジャケットにも
堅苦しく見えずに似合います。
2つ釦は、元々50〜60年代にアメリカの既製服が多く使っていた為
現代においてはそれらを復刻したヴィンテージ調ジャケットの定番ディテイルであり
他にも軽く羽織れる1枚仕立てのシャツジャケット等に多く見られます。
釦の数が少ないという事は簡単に袖口を開けられるというところから、
スポーティなテイストのもの・実用性の高いものに多く見られるようです。
他にも1個だけのものランダムに並べたものなど、
服のテイストやハウススタイルによって様々な仕様が存在します。
袖口を開ける必要の無くなったこんにち、
袖ボタンは洋服のデザインの一部となりつつありますが、
このちょっとしたことで服全体の印象が変わるものでもあります。
お直しされる際には、
せっかくですから色々と試されてみてはいかがでしょうか?